弁護士報酬の計算方法には、「着手金及び報酬金」方式と「タイムチャージ」方式があり、前者が原則となります。
着手金及び報酬金
着手金及び報酬金は、経済的利益の額、事件の見通し、解決までの難易度などによって決まります。
経済的利益は、例えば貸金の返還や慰謝料の請求といった金銭に関わる請求の場合、請求額を基準として判断されます。
また、不動産の明け渡しについての請求の場合、不動産の価値を基準として判断されます。
事件の見通しに特に厳しい事情がない場合、当事務所の着手金及び報酬金は原則下記の表の金額になります。
経済的利益の額 | 着手金(税込) | 報酬金(税込) |
---|---|---|
300万円まで | 8.8% | 17.6% |
300万円から3000万円まで | 5.5%+9.9万円 | 11%+19.8万円 |
3000万円から3億円まで | 3.3%+75.9万円 | 6.6%+151.8万円 |
3億円以上 | 2.2%+405.9万円 | 4.4%+811.8万円 |
外国語を使用して事件遂行をした場合、表の金額に最大38.5%を加算します。
事件の見通しが厳しい、解決までの難易度が高いといった場合、表の金額に最大33%を加算します。
【事例】 訴える側
500万円の貸金の返還を求めて裁判をし、500万円全額の返還を認める判決が出た場合
着手金は500万円×5.5%+9.9万円=37.4万円
報酬金は500万円×11%+19.8万円=74.8万円となります。
【事例】 訴えられた側
500万円の貸金の返還を求める裁判を起こされたが、判決は200万円の返還となった場合
着手金は500万円×5.5%+9.9万円=37.4万円
判決で300万円の減額が認められたことになりますので、報酬金の経済的利益は減額分の300万円です。
よって、報酬金は300万円×11%+19.8万円=52.8万円となります。
タイムチャージ
タイムチャージは、弁護士が事件を扱うのに必要とした時間数に応じて弁護士報酬が発生します。
裁判、調停といった手続ではないが、継続的な対応が必要という場合に採用されます。
タイムチャージの場合の報酬は以下の通りです。
日本語のみを使用する場合 60分/33,000円(税込)
外国語の使用が必要な場合 60分/38,500円(税込)